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【参院選2019】公明党 政見放送 書き起こし

  • ポリタス編集部
  • 2019年7月16日

2019年7月9日にNHKで放送された公明党の参議院比例代表選出議員選挙の政見放送の書き起こしです。


公明党の政見放送です。お話は、代表・山口那津男さんです。

山口:公明党代表の山口那津男です。今回の参院選は、令和の時代になって初めて行われる国勢選挙であり、激動する国際情勢の中で、これからの新しい時代の日本の進路や、国のありようを決める極めて重要な選挙です。

国内においては、急速に進む少子高齢化という最重要課題を乗り越えるために、地に足のついた政権が必要です。そして、国民の声を聞くという政治姿勢から生まれた政策でなければ、国民の信頼は得られません。地域に根を張り、生活者の目線で庶民に根差した公明党が連立政権にいるからこそ、政治が安定し、希望ある社会が実現できます。一方、世界に目を転じると、欧米など世界の国々は、対立と分断による混乱を抱え、中東地域では緊張が高まり、貿易摩擦など世界経済に与える影響に懸念が高まっています。このような国際情勢の中で、我が国が対話と協調による具体的な平和と協力の道を開き、国際社会をリードしていくためにも、政治の安定という強い基盤が必要になります。

昨今、老後生活に夫婦で2000万円の資金が不足するとの、国民への誤解や不安を与えた金融庁の審議会レポートが波紋を呼びました。平均値や、単純計算で赤字だの不足だのと言われても、どこに住むのか、どんな暮らしをするかによって必要なお金は千差万別です。最も罪深いのは、年金制度への不安をあおり、政権批判に結びつけることです。以前、年金破綻を煽り立てた民主党が政権につくや、年金制度は破綻することはない、年金を政争の具にしないと、前言を翻しました。現行の年金制度が長く安定していることと、人生100年時代をどう暮らすかは全く次元の違う話です。

公明党主導で進めた2004年の年金制度の改革で、将来にわたっての安定性が確保されました。基礎年金2分の1の公費負担が実現し、年金保険料は段階的引き上げが完了し、固定しました。今年10月からは、低年金の方へ、年間最大6万円の給付金も実施されます。またこの6年間で380万人の方が新たに働き始め、そのうち正社員が130万人増えました。新たな雇用が拡大し、年金保険料の収入が増え、運用が改善しています。さらに、年金積立金もこの6年間で44兆円積み増すことができました。こうして年金制度は確実に安定し、改善されているのです。

その上で、人生100年時代の長寿化にどう備えるかは、これからの議論です。年金が老後の生活の支えであることは変わりません。健康寿命をどう伸ばし、ライフスタイルをどうするか。新たな収入の道をどう開くかなど、幅広い議論が必要です。高齢者の健康を保ち、すべての人が生きがいを持って暮らし続けていくことのできる、豊かな社会を築いてまいります。

公明党は今回の参院選を通じて主に3つの政策を訴えます。

一つ目は子育て支援の充実など全世代型社会保障への転換です。今、日本は深刻な人口減少、少子高齢化に直面しています。この10月に、消費税率が10%に引き上げられる予定です。それに伴い、消費税の使い道を大きく変更し、教育負担を軽減します。公明党が掲げてきた教育の無償化3本柱がスタートするのです。この10月から、幼児教育、保育の無償化が始まります。来年4月からは、大学、専門学校など、高等教育を一部無償化します。さらに、私立高校授業料の実質無償化を国でも行います。これまでの年金、医療、介護という社会保障の3本柱に加え、子育て支援という新たな柱に予算が多額に充当され、公明党の公約である教育負担の軽減が大きく前進します。10月からは、年間最大6万円の年金生活支援給付金に加え、所得の少ない高齢者には介護保険料を軽減します。こうして、子どもから高齢者までの全世代型社会保障へ、大きな一歩を踏み出すことができるのです。

消費税について、今は引き上げるべきではないとの声もあります。しかしこれ以上消費税引き上げを先送りすることは、子や孫の世代にかえって大きなツケを回すことにもなります。特に、教育負担の軽減により次の世代を育てることが、我が国の将来を見据えた重要な布石となるのです。増税にあたっては、せめて食料品だけでもとの国民の切なる声を受け止めて、公明党の一貫した主張により軽減税率を実施することとなりました。消費税10%への引き上げと同時に、飲食料品などの税率は8%に据え置き、消費者の痛税感を和らげ、日々の暮らしに安心をお届けします。さらには、子育て世帯や低所得者向けのプレミアム付き商品券の発行や、住宅、自動車の購入支援など、かつてない景気対策も実施します。公明党は消費税10%の負担を国民にお願いする以上、国会議員も自ら負担を引き受け、身を切る姿勢を示すべきだと考えます。国会議員の歳費10%削減を実現します。

二つ目に、経済を再生し実感できる景気回復を実現します。政府与党の経済政策によって、名目GDPは61兆円増加し、企業収益は過去最高を記録するなど、景気は着実に回復を続けています。成長と分配の好循環を拡大しつつ、特に、中小企業や小規模事業者が賃上げできる環境づくりを後押しし、賃上げの流れをより一層加速させます。最低賃金を2020年代半ばには47都道府県の半数以上で1000円以上へ引き上げます。それに伴う中小企業等への支援を実施することによって、家計の所得向上を図り、国民が実感できる景気回復を実現します。

三つ目に、希望ある幸齢社会を作ります。幸齢とは、幸に齢と書いて、誰もがしあわせに人生の年齢を重ねていくことを意味します。2030年には、830万人に達するとも見込まれている認知症対策は、待ったなしです。わが党の100万人訪問調査運動でも、認知症に関する不安の声が多く寄せられました。認知症施策については、6月1日、施策の強化を図る基本法を公明党案をベースに取りまとめ、自民党と国会に共同提出しました。まずはこの法案の早期成立を目指します。同時に、認知症の予防、介護方法の研究や、根本治療薬の開発を加速します。高齢ドライバーによる相次ぐ事故対策も早急に手を打たなければなりません。交通事故を抑制するために、ペダルを踏み間違えた場合、自動ブレーキがかかる装置が付いた安全運転サポート車の普及、促進を図ります。免許証を返上して、マイカーがなくても安心して病院や買い物などに行けるよう、タクシーチケットの交付、あいのり導入、予約制小型バスの普及、公共交通機関の運賃割引などを図ります。高齢者や障害者が安心して移動できる新たなサービスの構築を、国家プロジェクトとして取り組んでまいります。

公明党には、他党にはない強みがあります。それは小さな声を聞くちからです。徹底して現場に入り、生活者の小さな声を絶え間なく聞き取り、地方議員と国会議員の連携で様々な政策を組み合わせ、それぞれのレベルで立体的に推進、実現する。このネットワークの力こそが、公明党の強みです。これからも、この力を国民のために存分に発揮してまいります。連立政権に、生活現場と直結した公明党がいるからこそ、政治に信頼と希望が生まれると確信しております。

公明党は、今回の参議院選挙で埼玉、東京、神奈川、愛知、大阪、兵庫、福岡の7選挙区の勝利とともに、比例区6議席以上の獲得を目指しております。引き続き、連立政権で国民ニーズを幅広く受け止め、安定した政治を進めてまいります。そして、希望ある日本の未来を開いてまいります。どうか公明党に力を与えてください。皆様の絶対なご支援を、公明党に賜りますよう、心よりお願い申し上げます。比例区は公明党、または公明党の候補者名をお書きください。どうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

続いて、名簿登載者の方々のお話です。司会は、代表・山口那津男さんです。

山口:公明党は、今回の参院選比例区に17名の候補者を立てました。そのうち代表の6名を紹介いたします。はじめに若松謙維さんです。

若松:若松謙維です。この6年間、東日本大震災原発事故からの復興、自然災害対策に全力で取り組んできました。再生可能エネルギー、地域特色を生かした地方創生を推進し、地方を元気にしてまいりました。公認会計士第1号の国会議員として、行政の不正ミスゼロ政策にも全力で取り組みます。あなたの未来を元気アップ。若松謙維、頑張ります。

山口:次に平木大作さんです。

平木:平木大作です。党青年委員長として若者と女性の活躍を推進してまいりました。全国一千万人の声を集めたアンケート運動、ボイスアクションを通じて、最低賃金、年平均3%アップを勝ち取ることができました。また、ビジネスの最前線で働いてきた経験を生かし、経済産業省の政務官として、中小企業支援策の拡充に取り組みました。これからも、日本経済の再生に全力で取り組みます。

山口:次に新妻秀規さんです。

新妻:新妻秀規です。私は世界最先端のモノづくりの現場で働いてきた経験を元に、中小企業の税負担軽減策を推進してきました。また、災害時における衛星写真の活用を実現するなど、皆様の安心、安全を守る政策に取り組んできました。ものづくりでこの国を元気に。新妻秀規は、持ち前の行動力で全力で頑張ります。

山口:次に山本香苗さんです。

山本:山本香苗です。3期18年、地元関西を中心に小さな声、声無き声に耳を傾けてまいりました。すべての人の生きづらさに寄り添う、生活困窮者自立支援制度の創設、造血幹細胞移植推進法など、実現してまいりました。誰も置き去りにしない、誰もが活躍できる社会の実現を目指し、これからも全力で頑張ってまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

山口:次に山本博司さんです。

山本:山本博司でございます。私には重度知的障害がある娘がいます。制度の狭間で苦しむ人に、政治の光を、と誓ったのが私の原点です。誰も置き去りにしない社会を、断固実現します。また、昨年の西日本豪雨では、被災者支援に総力をあげました。南海トラフ地震や、豪雨災害に備え、今こそ防災、減災、復興を政治の柱にすべき時です。どこまでも人間主義の政治を目指し、走り抜きます。

山口:次に河野義博さんです。

河野:河野義博です。これまで食品ロス削減推進法の成立や、教員の働き方改革など実現してきました。引き続き再生可能エネルギーの拡大や、日米地位協定の運用改善などに全力で取り組みます。これからも皆様の声を国政に届け、気がつけばここにも河野の実績がある、気がつけば河野、気がつけば河野、と喜んでいただけるよう、実績を積み重ねてまいります。

公明党の政見放送でした。

著者プロフィール

ポリタス編集部
ぽりたすへんしゅうぶ

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